悶えるような暑さが続いていますね。残暑の厳しさを考えると、まだまだ暑さとの戦いは終わりそうにありません。
気温が高いと冷たいものを好み勝ちですが、胃が冷えて機能が低下すると食欲不振の原因に。食事をとれても消化が滞り、うまくエネルギーを作り出せずに元気がでない――これこそが夏バテの大きな要因です。
東洋医学では「脾胃は冷えるのを嫌う」とされています。冷たいビールや清涼飲料水、アイスなどをどんどん送り込むと胃袋は疲れ果て、消化吸収の力も衰えてしまいます。
今回は、そんな夏バテや熱中症のケアに欠かせない「季節の食材」と賢い食べ方をご紹介しましょう。

目次
水分&ミネラル補給の王様!「スイカ」の魅力
熱中症の予防には、水分と一緒に塩分・糖分・カリウム・マグネシウムなどのミネラル補給が欠かせません。スポーツドリンクや経口補水液も便利ですが、やはり旬の野菜や果物が暑さ払いに大活躍してくれます。
夏を代表するスイカは水分補給にうってつけなだけでなく、身体にうれしい成分が詰まった優秀な健康食材と言えるでしょう。

1「スイカに塩」は理にかなった先人の知恵
スイカに塩を振る食べ方は有名ですが、これは甘みを引き立てるだけではありません。発汗で失われがちな塩分を同時に補給できる、とても理にかなった組み合わせです。適度な塩分とスイカのカリウムが相まって、身体のスッキリ感をサポートしてくれます。

東洋医学で「天然の白虎湯(びゃっことう)」と呼ばれる理由
漢方の世界において、スイカは体の余分な熱を冷ます働きに優れています。のどの乾きが強いときに処方される漢方薬「白虎湯」と似た役割を持つことから、古くは「天然の白虎湯」と称されて親しまれてきました。
豊富な水分とカリウムによる利尿サポートは、立ちくらみやむくみ対策、日々のめぐりを整えるのに効果的とされています。
果汁の絞り汁も喉の乾きやほてりをやわらげるのに役立ってきた歴史があります。
体が冷えやすい人へ!スイカの偏りを防ぐ「シナモン」の裏ワザ

水分がたっぷり詰まったスイカには「体を冷やしやすい」という側面も存在します。冷えが気になる方には食べ過ぎに注意していただきたいところですが、ここで嬉しい裏ワザがあります。
台湾や中国などの地域では、果物にシナモン(桂皮)を振りかけて食べる習慣が見られます。シナモンは体を温める「温性」のスパイス。水分豊富なスイカと組み合わせることで、冷えへの偏りを上手に和らげてくれるのです。
試しにスイカの甘味に塩の塩気、そこへシナモンの爽やかな辛味を加えてみると、実に絶妙な美味しさへ変化します。冷えが気になる方は、ぜひ一度試してみてください。
巡りを整える!夏に積極的にとりたい利尿・清熱食材
スイカ以外にも、体内の余分な熱や水分を排出すのを助けてくれる食材は数多く存在します。
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瓜類の仲間: きゅうり、メロンなど
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海藻類の仲間: わかめ、昆布、ひじき、もずくなど
これらの食材には、暑さによるイライラや寝苦しさを鎮めてくれる働きも期待できます。「わかめときゅうりの酢の物」や「もずく酢」などは、まさに夏の体が自然と欲するメニューです。
食べ物の美味しさを決めるのは、舌の味覚だけではありません。身体の内側や内臓が喜んでいるときこそ、私たちは心から「美味しい」と感じるのではないでしょうか。
まとめ:内臓をいたわる食事で残暑を乗り切ろう
※まとめ文の補足提案です。 冷たいものの摂りすぎで疲れた胃腸をいたわりつつ、スイカや旬の食材で上手に水分・ミネラルを補給することが夏バテ防止の近道です。
シナモンや塩などの知恵をプラスしながら、身体が本当に喜ぶ食生活で残暑を元気に乗り切りましょう。
※本記事は日常の食事や生活習慣を楽しむための健康情報です。激しいめまいや高熱など熱中症が疑われる場合や、体調不良が続く場合は、無理をせず医療機関を受診してください。
「東京薬膳研究所」代表。食養・薬膳研究家。1970年代より成人病と食生活の臨床研究に従事し、1986年に渡中。本場中国(四川省)にて高名な薬膳師に師事し、薬膳理論と料理技術を学ぶ。帰国後は日本の気候風土や伝統的な和食文化に合わせた独自の「和食薬膳」を提唱し、長年にわたりその第一人者として日本の薬膳界を牽引する。 『食は薬なり』の教えを広めるため、これまでに数多くのカルチャーセンターでの講師や全国各地での講演活動を行い、後進の育成や薬膳の普及に尽力。著書に『決定版 和の薬膳食材手帖』『旬を食べる和食薬膳のすすめ』(すべて家の光協会)など多数。

