
冬の寒さが落ち着いたこの春は、気候も穏やかで過ごしやすく感じますが、進学や就職、引っ越しなど新しい環境にうつり変わる時期でもありますね。
そのため、環境の変化でストレスを感じる人も少なくないはずです。
中医学で五臓の【肝】には気と血を巡らせる働きがあるとされています。
「春は血が騒ぐ」といいますが、「ストレス」と「肝の働きの疲弊」という二つの要因によって、気虚や血虚の症状で悩む方が増えてくるでしょう。
眠気や倦怠感といった症状や、気の巡りの滞りで自律神経のコントロールが円滑にできず、精神的に不安定になる人や、PMS(月経前症候群)などの症状も引き起こしやすいです。
また、血が高ぶって火照りや頭痛、顔や背中などの肌荒れなどに悩まれる人も多いと思います。
気と血の両方が不足すると、鉄やタンパク質の不足とほぼ同じ状態になります。
女性は月経や出産によって気や血を失いやすいため気血両虚になりやすいとされているので、補血効果の高い食材で改善しましょう。
血虚の状態では眠りが浅い、肌や髪の乾燥等の症状が現れるのも特徴です。
おすすめの食材はまぐろ。
江戸発祥の「ねぎま鍋」で体を温めていきましょう。
ねぎま鍋
①長ネギ2本を食べやすい大きさに切り、フライパンに軽く油を引いて焼き目をつける。 ②まぐろの刺身(さく)250gは1cm幅に切り、好みの青菜(小松菜や春菊など)は食べやすい大きさに切っておく。
③かつお出汁600mlとしょうゆ40ml、酒25ml、みりん大さじ3を鍋に入れ、ひと煮立ちさせる。
④切った野菜やまぐろを加え、サッと煮たら完成。
★マグロの筋が多くても大丈夫。主成分はコラーゲンやタンパク質なので、熱を加えると甘みが増してうま味になります。
気温が安定しないこの時期の体は、体温を維持しようとエネルギーを使って頑張っています。
かぼちゃの自然な甘みで体をいたわりましょう。
気を補って免疫力を高め、血行を促進と胃腸の働きを活性化します。
かぼちゃと甘酒のスープ
①かぼちゃ1/4個の種とワタを取り、軽く濡らしてラップを巻いて600wの電子レンジで9分程度加熱する。
②触れるくらいに冷めたらかぼちゃの中身をくり抜いてマッシュする。
③鍋にかぼちゃ、甘酒と豆乳各1カップずつ入れて火にかけ、塩で味を整えたら完成。
★好みの濃さになるよう、豆乳と甘酒で量を調整してください。
「春は苦味を盛れ」と言われるのは、春の苦味の食材には解毒作用があり、上昇した血を肝に戻す働きがあるから。
上手に取り入れて、たくさん体をいたわってあげましょう。
たけのこの木の芽和え
①下処理を終えて茹でたたけのこ100gは大きめの角切りにし、だし汁カップ1/2、しょうゆ小さじ1、砂糖小さじ2、塩少々の調味料を入れて沸かした鍋に入れて煮含める。
②木の芽適量を粗く刻み、すり鉢に移して白みそ大さじ2、みりん小さじ1、砂糖小さじ1、しょうゆ小さじ1/2を加えてよくすり合わせる。
③水気を切ったたけのこと、②の木の芽みそをよく和えて完成。
こんにちは、健康管理士の柴田です。小学生の息子はスナック菓子大好き盛り。そうなると、食事での栄養バランスがより一層体をつくる要になっていきます。我が家での食事で気をつけている点、旬の食材をつかったおすすめの料理と、お役立ち情報などを発信できればと思います。