コラム

【管理栄養士】質の良い睡眠につなげる食習慣とは?夏に「寝苦しい」と感じる人は※31%!

季節の変わり目で気温の変化が大きい時期ですが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
「なかなか寝付けない」「夜中に目が覚めてしまう」「朝起きても疲れが取れていない」など、感じていませんか?

前回の管理栄養士コラムで実施したアンケート※では、「夏は暑くて寝苦しい」というお悩みが多く寄せられました。
そこで今回は、良い睡眠につながる生活習慣と食事について管理栄養士が解説していきます。

質の良い睡眠とは?

睡眠の量(睡眠時間)と質(睡眠休養感)の両方が十分に確保されていることが良い睡眠につながります。「睡眠休養感」とは、朝起きたときに「よく眠れた」「休めた」と感じられる感覚のことです。

年齢に合わせた睡眠時間を

必要な睡眠時間は個人差があります。

成人では、睡眠時間を6時間以上確保することを目安としつつ、日中の眠気や睡眠休養感なども参考に、自分に合った睡眠時間を確保することが大切です。

年齢を重ねると、定年退職などによって自宅で過ごす時間が増えることから、寝床に入っている時間(床上時間)が長くなりやすい傾向があります。長い床上時間は、睡眠休養感の低下などと関連することがあるため、睡眠時間だけでなく、寝床で過ごす時間にも目を向けることが大切です。

「長く寝ればいい」は間違い?床上時間に着目

高齢者では、長い床上時間が健康リスクとなることから、床上時間が8時間以上にならないことを目安に、必要な睡眠時間を確保することが推奨されています。

また、長い昼寝や頻回の昼寝は夜間の睡眠を妨げることがあります。日中に眠気を感じた場合も、長時間の昼寝は避け、短時間の昼寝を心がけましょう。

質の良い睡眠のために取り入れたい工夫とは?

光と睡眠について

起床後に朝の光を浴びることで体内時計が調整され、睡眠・覚醒リズムを整えることにつながります。また、夜は強い光を避けるなど、時間帯に合わせて光環境を整えることも大切です。

適度な運動習慣を心がける

適度な運動習慣は、睡眠休養感の向上や良好な睡眠につながります。

年齢や体力に合わせて、無理のない範囲で身体を動かすことを心がけましょう。

就寝前にリラックスする

寝床につく1時間前には家事や仕事、勉強などを終え、読書や音楽、香りなど、自分なりの方法でリラックスする時間をつくることもおすすめです

睡眠の質を向上させる食習慣とは?

バランスよく1日3食を

体内時計を整えるためには、朝の光だけでなく、朝食などの食習慣も重要です。

朝食を食べることによって、体内時計が調整され、睡眠のリズムが整います。

一方、就寝直前の夜食は睡眠・覚醒リズムや睡眠休養感に影響する可能性があるため、できるだけ控えましょう。

夕食は就寝直前を避け、できるだけ余裕をもって済ませるようにしましょう。

睡眠と関係の深い栄養素を知ろう

質の良い睡眠のために摂りたい栄養素

トリプトファン

トリプトファンは、セロトニンやメラトニンの合成に関わる必須アミノ酸です。体内で十分に合成できないため、食品から摂取する必要があります。

含まれる主な食材:バナナ、納豆、豆腐、卵、牛乳、チーズなど。

GABA

GABAは、神経伝達物質の一つでリラックスとの関係が知られています。

含まれる主な食材:発芽玄米、トマト、ナス、バナナ、キムチなど。

グリシン

グリシンはアミノ酸の一種で、体温調節や睡眠との関係が研究されています。体温調節がスムーズに行えることでより質の良い睡眠につながります。

含まれる主な食材:エビ、ホタテ、カニなどの魚介類。

控えたい栄養素

カフェイン

カフェインの影響には個人差がありますが、夕方以降の摂取は夜間の睡眠に影響しやすいため、睡眠に悩みがある場合は夕方以降のコーヒーや緑茶などを控えることをおすすめします。

含まれる主な食材:コーヒー、緑茶、紅茶

 

「これを食べれば眠れる」という食品があるわけではありません。

特定の栄養素だけに偏るのではなく、1日3食を基本にさまざまな食品を組み合わせてバランスのよい食事を心がけましょう。

生活習慣や食事を少しずつ見直しながら、心地よく眠れる環境を整えていきましょう。

今月の管理栄養士おすすめレシピ

 

まとめ:質の良い睡眠につなげる食習慣とは?夏に「寝苦しい」と感じる人は※31%!

※独自のアンケート結果より

いかがでしたか?質の良い睡眠のためには生活習慣と食習慣が大切になります。

今回ご紹介したポイントを、ぜひ日々の生活に取り入れてみてください。

・朝は光を浴び、朝食を摂って生活リズムを整える

・日中は適度に身体を動かし、長い昼寝は避ける

・就寝前は強い光を避け、リラックスできる時間をつくる

・夕食は就寝直前を避け、カフェインは夕方以降の摂取に注意する

なお、睡眠の悩みが長く続く場合や、十分に睡眠時間を確保しているにもかかわらず日中の強い眠気が続く場合などは、生活習慣だけが原因ではない可能性があります。気になる症状が続く場合は、医療機関に相談しましょう。

次回の管理栄養士コラムは10月27日公開予定です。

皆さんからいただいた声を参考に、健康に役立つ情報をお届けします。お楽しみに!

たんぱく質に関するアンケート


参考文献

厚生労働省寝ても疲れが取れないなら要チェック!あなたの睡眠の質大丈夫ですか?

https://kennet.mhlw.go.jp/slp/event/sleep_quality/index

健康づくりのための睡眠ガイド2023

https://www.mhlw.go.jp/content/001305530.pdf

文部科学省日本食品標準成分表2020年版(八訂)

https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_01110.html

厚生労働相健康日本21アクション支援システム

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/dictionary/heart/yk-074

https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/heart/k-01-004

 

※本コラムは一般的な健康・栄養情報の提供を目的としたものであり、特定の疾患の予防・診断・治療を保証するものではありません。体調に不安がある方は医療機関へご相談ください。

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