コラム

冬こそポカポカになる入浴で健康を守ろう!― 大人にやさしいお風呂習慣 ―

寒い冬、温かいお風呂に浸かる時間は、一日の中でもほっと心がゆるむ大切なひとときではないでしょうか。
肩までお湯に浸かった瞬間、「今日も一日お疲れさま」と自分に声をかけたくなる方も多いと思います。

実はこの入浴習慣、ただ体を温めてリラックスするだけでなく、健康を守るための大切な役割を担っています。特に40代以降は、体の変化を感じやすくなり、これまでと同じ生活習慣では疲れが取れにくくなったと感じることも増えてきます。

今回は、冬の入浴がもたらす健康効果と、近年よく耳にする「ヒートショック」への対策を中心に、今日から実践できる入浴のコツをご紹介します。

冬の入浴がもたらす、うれしい健康効果

寒い季節にお風呂へ入ると、体が芯から温まり、血液の流れが良くなります。
40℃前後のお湯に10分ほど浸かることで血管がゆるやかに広がり、全身の血流が促進されます。その結果、冷えやすい手足が温まり、肩こりや腰の重だるさが和らぐのを感じる方も多いでしょう。

また、体の深部体温がゆっくり上がることで、副交感神経が優位になり、自然と気持ちが落ち着いてきます。
「お風呂に入ると、その日はよく眠れる」という経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。これは入浴によって心身がリラックスモードに切り替わるためです。

さらに、血流が良くなることで免疫の働きも整いやすくなり、冬に気になる風邪予防にもつながると考えられています。

冬の入浴で気をつけたい「ヒートショック」

ヒートショックとは、寒い場所から暖かい場所へ移動したときなどに、血圧が急激に上下することで体に大きな負担がかかる状態を指します。

例えば、寒い脱衣所で血管がキュッと縮まり血圧が上昇し、その直後に熱い湯船に浸かると、今度は血管が一気に広がって血圧が急降下します。この急激な変化が、めまいや失神、場合によっては心臓や脳の重大なトラブルにつながることもあります。

特に40代以降や高血圧の方は、若い頃よりも体の調整力がゆるやかになるため、より意識して対策を取ることが大切です。

「寒い脱衣所で、思わずゾクッと…」

ある50代の女性は、「冬場、脱衣所で服を脱いだ瞬間にヒヤッとして、思わず肩をすくめてしまう」と話してくれました。
そのまま急いで熱いお風呂に入るのが当たり前だと思っていたそうですが、後になってそれが体に大きな負担をかけていると知り、驚いたそうです。

この“ヒヤッ”とする瞬間こそ、実は注意が必要なのです。

今日からできる、ヒートショック対策

ヒートショックを防ぐポイントは、「急な温度差をつくらないこと」です。

  • 脱衣所と浴室を事前に温める
     入浴の10〜15分前に小型ヒーターを使ったり、シャワーの湯気で浴室を温めたりするだけでも、体への負担は大きく変わります。

  • かけ湯を丁寧に
     いきなり湯船に入らず、手足の先から心臓に向かって少しずつお湯をかけ、体を慣らしましょう。

  • お湯の温度は40℃前後に
     熱すぎるお湯は気持ちが良く感じられても、体には刺激が強すぎます。

  • 湯船から出るときは、ゆっくり
     縁に手をつき、一呼吸おいてから立ち上がるだけで、立ちくらみの予防になります。

「立ち上がった瞬間、目の前が真っ白に」

60代の男性は、「湯船から勢いよく立ち上がった瞬間、クラッとして、しばらく動けなくなった」という経験があるそうです。
幸い大事には至りませんでしたが、それ以来、必ず浴槽の縁につかまり、ゆっくり立ち上がるよう心がけているとのこと。「ちょっとした動作で、安心感が全然違う」と話してくれました。

風邪気味のとき、入浴しても大丈夫?

「少し風邪っぽいけれど、お風呂に入ってもいいの?」と迷うことはありませんか。
基本的には、発熱がなく、体力に余裕があれば短時間の入浴は可能です。

ただし、体温が37.5℃以上ある場合や、強いだるさがあるときは無理をせず控えましょう。
入る場合も、38〜40℃のお湯に5分程度、入浴後は体を冷やさないよう、早めに休むことが大切です。

入浴中の事故を防ぐために

実は、入浴中の事故は決して少なくありません。
安全に入浴するためには、

  • 入浴前にコップ一杯の水を飲む

  • 長湯を避け、10分程度を目安にする

  • タイマーを活用して時間を管理する

といった、ほんの少しの心がけが大きな安心につながります。

男性にも知ってほしい、入浴と健康の深い関係

40代を過ぎると、「昔ほど疲れが抜けない」「夜中に目が覚める」「血圧の数値が気になり始めた」と感じる男性も多いのではないでしょうか。
仕事では責任が増え、気づかないうちに心身に負荷がかかり続けている年代でもあります。

実は、入浴はこうした“男性特有の不調”を整える助けにもなる習慣です。

仕事終わりの入浴が、睡眠の質を左右する

「家に帰って、夕食をとり、少しテレビを見てからお風呂へ」
この流れは、多くのご家庭でおなじみかもしれません。

しかし、入浴のタイミングを少し意識するだけで、睡眠の質が変わることがあります。
人は、体温がゆるやかに下がるときに眠気を感じやすくなります。そのため、就寝の1~2時間前に入浴を済ませておくと、自然な眠りに入りやすくなるのです。

特に、考え事が多く頭が冴えてしまうタイプの方は、ぬるめのお湯に静かに浸かることで、気持ちの切り替えがしやすくなります。

「熱い風呂が好き」は、少し見直してみましょう

男性の中には、「冬はやはり熱い風呂でないと物足りない」と感じる方も少なくありません。
確かに熱いお湯は爽快感がありますが、42℃以上の入浴は体にとって刺激が強く、交感神経を過剰に働かせてしまいます。

その結果、
・入浴後に目が冴えてしまう
・動悸が気になる
・血圧が大きく変動する

といったことが起こりやすくなります。

40代以降は、「気持ちよさ」よりも体が受け取るサインを優先することが大切です。
少し物足りないと感じるくらいの温度(39〜40℃)が、結果的に体にはやさしい選択になります。

晩酌後の入浴、実は要注意です

男性読者にぜひ知っていただきたいのが、飲酒後の入浴の危険性です。
「軽く一杯飲んでからお風呂へ」という習慣は珍しくありませんが、飲酒後はすでに血管が広がり、血圧が下がりやすい状態になっています。

その状態で入浴すると、
・血圧がさらに低下する
・めまいや意識障害が起こる
・湯船で眠ってしまう

といったリスクが高まります。

特に一人暮らしの方や、深夜の入浴では注意が必要です。
入浴は、お酒を飲む前、もしくは飲まない日にゆっくり楽しむのが安心です。

入浴前に自分を守る「安全確認」

年齢を重ねるにつれ、健康管理は「特別なこと」ではなく、日常の中の小さな選択の積み重ねになっていきます。

・脱衣所を少し暖める
・かけ湯を丁寧にする
・立ち上がる動作をゆっくり行う

どれも数十秒のことですが、その積み重ねが、冬場の大きな事故を防ぎます。

車に乗る前にシートベルトを締めるように、
入浴前には「今日は安全に入れる環境か」を一度確認する。
それが、これからの入浴習慣の新しいスタンダードかもしれません。

体だけでなく「気持ち」を整える時間

お風呂は、体を洗う場所であると同時に、
誰にも邪魔されず、静かに一日を振り返れる貴重な時間でもあります。

忙しい日々の中で、
「今日もよくやった」
「無理をしていたな」
と自分に気づく時間は、意外と少ないものです。

入浴という習慣を、体をいたわり、心を整える時間として見直すこと。
それが、40代・50代・60代を健やかに過ごすための、大切な土台になります。

賢い入浴は、最高のセルフメンテナンスです。

✔ 血流を整え
✔ 睡眠の質を高め
✔ 事故を防ぎ
✔ 明日への活力をつくる

「なんとなく続けてきた入浴」を「意識のある入浴」へ。

ぜひ今夜のお風呂から、ひとつだけでも取り入れてみてくださいね。

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