コラム

四性を意識した生活へ

はじめまして。国際中医薬膳管理師漢方アドバイザーの久保奈穂実と申します。
現在、成城漢方たまりという東京都世田谷区にある薬店で年間約2000件の漢方相談を行なっております。
成城漢方たまりではtamari中医学養生学院という、オンラインで学べる中医学の学院も経営しており、そちらでは薬膳講師を務めております。
薬膳と聞くと難しい、日常に取り入れられないというイメージを持たれる方が多いので、手軽に取り入れられる養生知識やレシピなどを優しくSNSで発信し、書籍も出版させていただいております。

 

そもそもなぜ私が漢方・薬膳の仕事を始めたのか?きっかけからお伝えさせていただきます。
私は小さい頃から体が弱く、周りの子と比べると、とても疲れやすく食も細い子供でした。
胃腸が弱いのでお肌も弱く、幼少期から思春期まで酷いアトピーに悩まされていました。

母はそんな私を気遣い、自然療法などの食事療法で体質改善をしてくれました。するとアトピーがすっかり良くなり、肌がとても綺麗になり体も元気になりました。
それが私が食の大切さを身をもって実感した最初の経験です。

現在は、自分ももっとこの世界を深く学びたいと思い、漢方とアロマを融合させた「中医アロマ」の学校にも通い始めました。
当時、アロマも大好きだったのですが、とにかく中医学の奥深さに心を奪われ、学んだ「養生」を実践するうちに健康な体と心を取り戻すことができました。

私は、実家を出た大学時代の不摂生だった頃に体調を崩し、たまたま入った薬局で漢方薬を勧めていただけたことで、この世界と深く出会う事ができました。

理由の分からない不調で受診した病院で相談した時は「自律神経失調ですね」と言われ、何も対応していただけず終わっただけでした。

同じような不調でメンタルクリニックの受診を勧められた友人もいます。

少しでも同じように「原因の分からない不調」に悩む人たちの役に立ちたいと思い、漢方アドバイザー、中医アロマ、国際中医薬膳管理師、国際中医美容師などの資格を取得し、漢方薬店、漢方メーカー、鍼灸院などでの勤務で経験を積み、現在に至っております。

長くなってしまいましたが、このような経験や日々の漢方相談での臨床経験から「生きた中医学・薬膳」をお伝えしていけましたら幸いです。

 

四性(しせい)

薬膳と聞くと難しく考えてしまう方もいらっしゃいますが、ポイントさえ掴めれば、とても簡単に日々のお食事に取り入れていくことができます。

まず、一番大事にして欲しいポイントが『四性』。

これは食べ物が体に取り入れられた時、体を温めるのか?冷やすのか?を、寒・涼・平・温・熱という性質に分類するという考え方です。

寒・涼・平・温・熱だと五性じゃないか?という声が聞こえてきそうですね。

平性の食べ物も細かく分類していくと、ごくわずかでも微妙にどちらかに傾いているという考え方があるので「四性」としています。

中医学の基本となる考え方の一つに「陰陽学説」というものがあり、すべての物事は相対的に必ず陰陽に分けられるというものです。

食べ物の性質もこの考え方から、必ず陰(冷やす性質)なのか陽(温める性質)なのか、少しだけでもどちらかに属していると考えられているのです。

しかし、体質を選ばずに幅広く利用できる性質を持っているものとして平性が存在しています。中医学のそんなところも楽しみながら取り入れていただけますと幸いです。

性質を知ったうえで、体の今の状態に合わせて食材を選べると、症状を改善するのに役立ち、悪化させずに済みます。

今、身体は冷えているかな?冷えていたら温熱性の食材を選ぶ。

身体に熱がこもっている?それなら寒涼性の食材を選ぼう。

それだけでも体調は整いやすくなりますよ。

調理法のポイント

体を冷ましたい時は、できるだけ生のものやサッと火を通すだけで。

体を温めたい時は、スープなど温かい状態で摂るのが薬膳的な使い方です。

時々、「きゅうりは体を冷やすから火を通して食べる」と言っている方を見かけたりしますが、体を冷やしたくない時はきゅうりは食べない。

熱がこもって冷ましたい時はきゅうりを生で食べる。これが薬膳的な考え方です。とてもシンプルですよね。難しく考えず楽しくシンプルに取り入れてみてくださいね。

ゾクゾク冷えには生姜と紫蘇

暑い日が続いていると、つい冷たい飲食が増えてしまったり、室内はクーラーが効きすぎていて逆に冷えてしまっている方が多いです。

冷えっぱなしにしてしまうと夏バテ・秋バテだけでなく秋冬に風邪をひきやすくなってしまったり、冷えの症状が強くでてしまうようになります。

急な冷えでゾクゾクしてしまった時など温性食材を使った『簡単ドリンク』で内側からサッと冷えを追い払っておけると良いですね。

ただし、喉が痛くて熱があるタイプの風邪は、逆に悪化してしまうので気をつけてください。

 

生姜とゆかりのポカポカドリンク

①生姜ひとかけをすりおろし、カップに入れ、熱々のお湯を注ぐ。(できれば生が良いが無ければチューブでも。3cmくらい)

②ゆかり(小さじ1/2)を入れ、混ぜながらフーフーして飲む。

 

体に熱がこもっている時は潤して冷ますトマト

夏の間に汗をたくさんかいて、体内の潤いが不足していると体の余分な熱を冷ます力が弱くなり、のぼせ火照りなど熱ごもりの症状が出やすくなります。

ひどいと夜中に着替えが必要なくらい、寝汗をたくさんかくことも。

空気が乾燥してくるとこれらの症状はどんどん悪化してしまいます。

食べ物で内側から潤しつつ、余分な熱を冷ますこんな簡単レシピがおすすめです。

 

トマトの塩昆布和え

①トマトを一口大に切る。

②塩昆布、ごま油、白ごまで和え味が馴染んだら完成。

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