冬は一年の中でもっとも「腎」の働きが重視される季節です。
薬膳で腎は生命力の源を蓄え、成長や老化、冷えや免疫力とも深く関わると考えられています。
そのため、体を温めて腎を補う食養生が欠かせません。
この冬、冷えや疲れを感じやすい方は、ぜひ薬膳の知恵を取り入れてみませんか?
黒い食材や温める食材を中心に、生命力を養い、体の奥からじんわりと温めてくれる「腎を補う」レシピをご紹介します。
日々の食卓で、冬の養生を始めてみましょう。

「腎精」を補う力
薬膳を活かすポイント
【レシピ】
15分で作れる自家製黒豆茶
豆腐と黒胡麻ソースのおやつ
「腎精」を補う力
冬の健康を守る鍵は「腎」を養い、失われがちなエネルギーを補給することにあります。
では、具体的にどのような食養生が効果的なのでしょうか。
中医学では、「腎」は「黒色」と対応しているとされます。
そのため、黒胡麻、黒豆、黒キクラゲなどの黒い色をした食材は、腎の働きを高め、不足しがちな「腎精」を補う力が強いのです。

黒豆
「腎」の形に似ていることから、古来より腎を補う力の強い食材とされてきました。腎精を補い、白髪や抜け毛、足腰の弱りをケアします。
黒キクラゲ
「食べる輸血」とも呼ばれるほど、血(けつ)に関する悩みに強い食材です。腎に潤いを与え、冬の乾燥から肌や粘膜を守ります。
黒胡麻
不老長寿の薬として珍重されてきた黒胡麻は、非常に高い滋養強壮効果を持っています。腎のエネルギー不足によるめまいや耳鳴り、気力の衰えを補います。
冬は「蔵(ぞう)」の季節とされ、自然界のエネルギーが内に閉じこもる時期です。
本来は人の体も活動を抑え、腎に生命の根源的なエネルギーである「精(せい)」を蓄える必要があります。
しかし、忙しさや夜更かし、過労などで消耗が続くと、腎精を十分に蓄えられず不足しやすくなります。
この腎精の不足は、体力の回復力の低下や、免疫力の低下に直結します。

次に寒邪の影響です。腎は五行で「水」に属し、冷えに最も弱い臓腑とされます。
冬は腎を守り、腎精と腎気を補う養生が、一年を通じて健やかに過ごす最も重要な課題とされています。
この時期に腎を労る食養生と十分な休養を心がけることが、根本的なエネルギー不足を防ぐ鍵となります。
薬膳を活かすポイント
薬膳において黒い食材を調理する際は、「胃腸に負担をかけないこと」と「温性の食材を組み合わせること」が重要なポイントになります。
生姜、ネギ、ニンニク、エビなどと一緒に調理しましょう。

黒豆や黒胡麻は、エネルギーが凝縮されている反面、実は消化に負担がかかりやすいという側面があります。
そのまま食べると皮が硬く、消化されずに排出されやすいため、「炒ってから、しっかりすり潰す」のがおすすめです。
黒い食材の色素(アントシアニンなど)には、腎を養う成分がたっぷり溶け出しています。
煮物にする際は煮汁も一緒に活用するか、スープや炊き込みご飯、お粥にするのが理想的です。
簡単に作れる自家製黒豆茶

①乾燥黒豆120gをさっと水洗いし、布巾やキッチンペーパーで水気をしっかりと拭き取る。
※浸水は不要です。
②フライパンに黒豆を入れ、弱火~中火で乾煎りする。フライパンを揺らしながら、焦がさないようにじっくりと加熱。皮がはじけて香ばしい香りが出てくるまで、15~20分程度が目安。
※焦げないように注意してください。
③火を止めた後、粗熱を完全にとる。冷めたら密閉容器に入れて保存できます。
④鍋に水(約400cc)と煎り黒豆(約40g)を入れ、弱火にかける。沸騰したら、そのまま10~15分ほど煮出して完成。
※お好みの濃さに応じて煮出す時間を調整してください。
ノンカフェインなので、就寝前でも安心して栄養を摂取できるのが魅力です。
豆腐と黒胡麻ソースのおやつ

①黒胡麻ペースト大さじ1にはちみつ小さじ2を加えて良く混ぜる。
好みのトロミになるよう、水を加えて加減する。
②絹豆腐半丁をザルにあげ、しばらく放置し水気を切る。
③皿に盛った豆腐に①のソースときなこを適量かけ、完成。
※お好みでソースを温めてもOK。
肌の潤いを保つビタミンEや現代人に不足しがちなカルシウム、鉄分、亜鉛といったミネラルも豊富です。
さらに、良質な脂質(オレイン酸など)が血管を健やかに保ちます。
こんにちは、健康管理士の松元です。小学生の息子はスナック菓子大好き盛り。そうなると、食事での栄養バランスがより一層体をつくる要になっていきます。我が家での食事で気をつけている点、旬の食材をつかったおすすめの料理と、お役立ち情報などを発信できればと思います。

